もうすっかり暗くなってる。

誰もいない廊下。

私たちの足音だけが薄暗い廊下に響いている。

「歩けるか?」

「は・・・・い」


体が重いけど、無理をして返事をした。

「先生、ありがとうございました」

「いや」



会話が途切れてしまう。

着任そうそう、厄介なことに巻き込まれた。

って思ったかな?


先生の顔を見る。


黙ったまま真っ直ぐ前を向いていた。