「お、おじいちゃん、何者…?」
「いやなあ、あっちとこっちの境目はとても
曖昧だからの、妖怪がみえる妖力がある者なら
だれでも簡単にいくことはできるんだよ」
「そーなの!?なんか意外…。
それで、なんでわたしを妖界に?」
わたしがそうきくと、
さっきまで笑いまくっていた
おじいちゃんはいきなり真剣な顔になった。
「それがな…実は、奏の歌には妖力があって、
妖怪を癒したりすることができるんだ。」
「ふっ…。残念だったね。おじいちゃん、
今日はエイプリルフールじゃないよ?」
「ほんとのことに決まっているじゃあないか!
奏、おじいちゃんのいうことを信じて
くれないのかい?」
うっ…。おじいちゃんは、確かにめったに
嘘はつかないけどさ…。