その後すぐにコートで練習をした。


調子はまぁまぁってとこかな。



そして練習の後は旅館で夕食だ。

「家族旅行」の経験が少ない私にとって、こういうのはすごく楽しみなんだよね!



「実羽!先輩に水くんであげて!」


「はいよっ!」


「実羽〜!こっちに水ちょうだい」


「はい!今行きます!」


「あ、こっちにも〜」


「了解です!」



大忙しだけども、これが後輩の仕事だから仕方が無い。


1年生の人数はたくさんいるんだから本来なら仕事を分担するべきだろう。

しかし、あんまり人数多くても邪魔になるだけなので最小限の人数に抑えている。



「(だからこんなに負担かかるんだよ……)」



こう思っているのは私だけじゃないはず。


たくさんの先輩に水を注いでるうちに、自分が持っていたボトルの水がなくなってしまった。



「あ、先輩ごめんなさい…無くなっちゃったので今旅館の人に頼んできますね!」


「実羽、こっちのやつもお願いできる?」


「はい!」



私は入れ物を3つ抱えて旅館の人の所まで行き、それぞれに水を詰めてもらって先輩の所に戻った。


それから少し経って先輩のコップに水を注ぎ終わると、今度は男子の先輩たちのお代わりのお手伝い。


いただきますをしてからもう15分は軽く経ってると思うが、私とのんちゃんは夕ご飯をひと口も手をつけれていない。