3ゲーム目
これは落とすわけにはいかない。
私たちは守りに徹した。
後衛が打ち合って甘いボールが来たら私が出ていく。
基本に忠実なプレーで展開しているうちに、周りに人だかりができてきた。
ほかの試合を見ていた人たちや男子、それになな姉の高校の人たちや私たち羽黒の人たちがぞくぞくやって来る。
やばい。
すごいプレッシャーだ……
そう思っていた瞬間……
ガッ
無理に出ていってまたチップ……
これでゲームカウントは0-3
のんちゃんに「大丈夫だから!」と言われながらハイタッチをした。
私の差し出したその手はすごく震えている。
内心ガクガクなんだ。
そんな中、私たちはギャラリーに混じってちゃっかり来たコーチにコーチングをしに行った。