アジアンフードのパーティだから、餃子がでることは期待できていた。以前無邪気に餃子が日本の食べ物だと思ったのか餃子への愛を語ってきたマリアナという友達をパーティに誘った私は鋭い。


もちろん答えはYESだ。


待ち合わせ場所に行くと、そこにはいつもと違う彼女がいた。あそこまでの餃子愛を語ってきたのだから、気合の入れ方は違うだろうとは予想はしていたが、まさかここまでとは思わなかった。

さすが外国人なだけあって大きな胸を見せびらかすような服装。こっちに半年近くいればそのくらい見飽きるほどに慣れているが、彼女は本当に気合を入れていた。

「おなかすいたね」

なんて言いながら気がづけば会場についていた。
寿司を作っている間も、看板に不細工なピカチュウを描いている間も、実はずっと緊張していた。

彼が来ると心の中で何か新しい予感に胸を躍らせていた。