びっくりした。


まさか歩莉からかかってくるやなんて思いもしなかった。


「ごめん…最近電話で話せんくて…」


「ええよ…!気にすんなって!」


ほんまは寂しかったけど…そんなこと言えへん。


「うん…。惟智、今時間大丈夫?」


「大丈夫やけど?」


俺は時計を見んかった。


歩莉と話すほうが先や♪


テンションが上がっていく。


しかし、歩莉の次の一言で俺のテンションはガクッと下がった。


「話あるんやけど…」


嫌な予感がした。


歩莉がいきなり電話かけてきて話があるって…


嫌な予感しかしぃひん。


前の時は引っ越すって話やった…。


今回は…?


歩莉…俺の予感通り悪い話か…?


俺は焦る気持ちをのみ込み、優しく問いかけた。


「なに?」


「あんなぁ…うちと…」


ゴクンっ。


唾をのむ。