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「これ…」

誰もが見たことのある、緑のカード

マ「祐也はずっと前から
これを持ち歩いていたの…」

彼女が私に差し出したものは

〝臓器提供意思表示カード〟だった

裏面もきちんと書かれている


署名年月日は数年前で

署名〝手越祐也〟と書かれている

これを見せられるということが
どういうことか、すぐに分かった

「嘘でしょ…」

マ「祐也が望んでいることは
最後まで…やってあげたいの…」

悔しそうに、でも真っ直ぐ
私の目を見る祐也ママ


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