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隣から聞こえた悲鳴は
男の子のお母さん

抱き抱え「シンジ」と叫び続ける

でも男の子は
ぴくりとも動かなかった

私はぶつけられない怒りを抑え
祐也の手を握り続ける

「祐也…ねぇ」

救急車が来てもずっと
彼の手を離さなかった

温かい祐也の手


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