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記憶が戻ることを恐れて
母はこの道を
通らさないようにしたんだ…

涙は溢れ続け
意識が遠のいていく

「…お姉さん!?
ちょっと誰か救急車!」

横断歩道の向こう側に
小さな花束が供えられているのが見えた

〝手越祐也〟

私の…大好きだった人。



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