「交代の時は、次の子が来てから持ち場を離れてね~」


クラス委員にそう言われ、任務開始。

ずっと立ちっぱなしなのは辛いだろうと、同じ時間帯の係のヒトミが気をきかせて、ひとつイスを持ってきてくれた。

ありがたくそれに座ってときどき休みながら呼び込みをし、二時間経ったころ。交代の子が着替えてきてくれた。


「お疲れ様。交代だよ~」

「はーい」


さて、着替えて健斗との集合場所に行くか。と、歩きはじめたところを後ろから肩をつかまれ止められる。


「瑞穂、その衣装もう使う人いないから」

「はい?」


振り返ると、ヒトミがにやにやしている。


「そのまま彼氏と回ってきたら?」

「えっ。それは恥ずかしいよ」


断ろうとしたら、交代の女子が話に乗ってきた。


「いいじゃん。たまには違う自分を見せて刺激を与えないと~」

「刺激って」

「うちのクラスの宣伝になるしね。ほら、行った行った」


宣伝が目的かーい。