「彩ッ!!これはあっちから接近してきてるよ!!」

舞と葵がちょっと興奮気味。

そこまで興奮しなくてもいいと思うけど…。

キーンコーンカーンコーン…

「あッ!!したらちゃんと報告してね」

葵がそれだけ言い残して

舞と一緒に席に戻っていった。

「はぁ~…」

「何ため息ついてんの?幸せ逃げるぞ??」

少し笑いながら悠人くんが話しかけてきた。

「それより、数学の教科書見せてくれない?」

「あ…!!うん、いいよ」

そう言って悠人くんに教科書を見せた。


そう言えば、舞って数学の加藤が好きなんだもんね。

ふふ…、舞ってば加藤のことずっと見てる。

本当に恋する女の子だね。

加藤の気持ちはどうなんだろう?

加藤も好きなのかな??


「…オイ」

「へッ!?」

「授業終わってんだけど…。それと教科書どうも」

気づかなかった。

舞の恋のことをずっと考えてて授業なんて聞いてなかった。