「ねぇ、2人の恋はどうなの?」

「ん?わたしはね、数学の加藤先生が好きなんだぁ」

数学の加藤は結構若くて、優しい。

舞には余計に優しい気がするのは

わたしだけかな??

「んで、葵は??」

「うちはねェ、いないな~…。いい人がいないんだよねェ」

葵はいっつもいい人がいないと言ってる。

見つかるといいね。

きっと、見つかるよ。



3人で盛り上がってると、後ろから…。

「オイ」

「!!なに?」

後ろから声をかけたのは悠人くんだった。

「ビックリしなくてもいいだろ?あのさ、次の数学教科書見してくれね?」

今まで教科書は全部あったのになんでだろう?

「いいけど?」

「じゃ、よろしく」

それだけ言って悠人くんは去っていった。