もしかして…。


「おい!!なにボーっと立ってるんだよ!!チャリ起こすくらいしてくれない?」


…やっぱりそうだ…。


「あ…の、あなたの名前は?」

「あ、俺? 俺は佐々木悠人(ささき ゆうと)だけど」


この人…。


「??」


わたしの"初恋"の人。


「…あ!!俺、急いでるから」


「彩ぁ、今の知り合い?」

「うん。中学2年まで同じ学校だったの」


舞が知らないのは当たり前だった。

舞がわたしの通ってた学校に来たのは

中学3年ときだったから。

でも、どうして悠人くんがここにいるんだろう?

確か遠くに行ってしまったはずなのに…。


「それより、早くしないと学校遅刻するよ!!」

「あ、やばッ!!生徒指導の先生には怒られたくないッ」