気付いたら暗闇の中だった。

あぁ、道に迷ったのなんていつぶりだろう…。

とてつもない不安に襲われ、私はただ立ち尽くすことしかできなかった。

黒くて不気味な川をただひたすら眺めながら独りだと実感した。

…会いたい。

ためていた涙があふれだしそうになった時だった。

いた!

聞きなれた声が聞こえ、光が近づいてきた。

その姿が見えた瞬間思わず抱き着いた。

来てくれてありがとう。

私貴方に迷惑かけてばかり…。