「堅いよー。みんな同学年なんだし、そんな敬語とかいらないよー!」
「え!...どうがく...ねん?」
「...あれ、まさかおれ、年下に見えた?」
「い、いえ、そうじゃなくて...」
いや、そこの人!
そこのフードかぶってる人と金髪くん(←自己紹介した)!
「あ、明らかに年上...に見える。
そこの、フードかぶってる人と、...えーっと高嶺くん?」
「疑問形で呼ぶなよ」
あってるから、と高嶺が続けた。
「は、はい。えと、で、その...」
チラチラと私は目線をフードの人に送る。
「...俺?」
明後日の方を向いていた顔を、こちらに向けた。
フードが大きく、眉毛あたりまで隠れていて、
その下は黒の長い前髪で目元が隠されていた。
「俺も、2年...」
大人しげで眠そうな声で、ハッと思う。
「...私、学年言ってたかな?」
名前しか、この人達に言ってない気がする...。
「えー咲ちゃん知らないの!有名なのに!」
「...え?」