次の週、大田くんとシフトが被った私は、案の定気まずかった。その前に私は、長かった髪の毛を肩上までカットしてパーマも当てて大幅にイメチェンした。大田くんが現れたら、私はとりあえず笑顔で挨拶した。

「お、おはよ!」

「....お、おはよ。誰かと思った」

「髪の毛切ってん!」

「ふ、ふーん....ま、レジ替わるわ」

あんなことがあったのと、気持ちを知られている気恥ずかしさでいてもたってもいられなかった。
私と、大田くんの距離が縮まるのは時間の問題だった。

シフト終わりに一緒に帰るようになり、
初めて駐輪場の前で3時間くらい喋った。
そこで大田くんのことを色々知れた。
家族思いなところ、
お姉さんと弟がいること、
家から学校まで遠いこと、
意外と面白い一面があること、
前は近くの野菜屋さん?でバイトしてたこと。
音楽はRADWIMPSが好きなこと、
その他色々。

気づいたら終バスを逃しちゃって、
家まで歩いて送って貰った。
その謝りと感謝のLINEが、私と大田くんが初めて交わしたLINEだった。

それから飲みに行く約束をして、
勇気を出して花火に行く約束までもした。

私は、信二と別れて自分で車を運転できるようになりたいと思い、教習所に通い始めたりした。

順調に物事が進んでるかのように思えた。