三月も終わりかけ、まだ肌寒さが残る春の夜。
あたしは大阪駅で、ウッディと二年ぶりの再開を果たした。


変わらない顔。変わらない雰囲気。


ちなみに大阪駅は、あなたとの思い出もある場所。
あなたに電話をかけた大阪。
あなたと崎島さんを含めてご飯に行った大阪。
あなたとデートした大阪。


「店長とは今でも会ってんの?」


話の流れであなたの話になった時、ウッディが聞いてきた。


「うーん。たまに。別にそんなもう何も無いよ」


完璧に何も無いわけじゃないけど、「身体の関係」はもうない、と言いたかった。


「あ、そうそう!店長がウッディと会いたいゆーてたよ!」


店長は、ウッディが私と店長の関係を知ってることを、多分知らない。
でもウッディは知ってる。
ウッディ…なんて反応するかな。



「おー俺も、店長と会いたいわ。今は仕事が激務やけど、まあ五月くらいになれば予定合わせれると思うわ」



五月か…ちょっと先やな。
少しがっかりしたが、仕方ない。
それに会うことを承諾してくれたのだから、あとは予定を合わせるだけだ。




あなたに、会える。



この大阪駅で、また。