そんなある日、私に一件のLINEが入った。
川岡由梨(かわおか ゆり)だ。
『 やばい!Facebook開いたら、高島さんから友達申請きてたんやけど! 』
由梨…通称ファイティン(口癖がファイティン(頑張れ)ってことで、雅隆がつけたあだ名)は、二年前まで一緒にあなたの元で働いていた仲間。
大学四年で、今は劇団に属していて演劇に没頭している、メルヘンチックな女性だ。
私の良き理解者でもあり、一時は連絡が途絶えたこともあったが、ひょんなことから由梨がバイトをやめて月日がたった今でも、交流を持つようになった。
高島さんとは、ウッディのことだ。
ファイティンとウッディと私は、よくバイト後に三人で喋る仲で、二人ともあたしがあなたのことを好きなのも知っていた。
ウッディとはあの日以来、音信不通になって全く接点がなくなった。
怒っているかもしれない。
幻滅されたかもしれない。
もしかしたら…もう私のこと忘れてるかもしれない。
そう思っていたなかでの、
ファイティンへのFacebookの申請だ。
『 まじで?笑 許可したら?笑 』
私はそう送って、すかさずFacebookのファイティンのページに飛んだ。
< 川岡由梨さんが 高島翔太さんと友達になりました >
!!!!これだ
私は、高島翔太のページに飛び、迷わず友達申請した。