「俺にはね、好きな人がいるんだ」

「えぇぇ???!!!」

衝撃の事実だった。
先輩に好きな人がいるなんて。
こんな完璧な人が好きになる人ってどんなに美人なんだろう!

「どんな方ですか?!」

「そうだね…かわいくて、少し幼さが残ってて、どんくさくて」

「天然なんですね、その方!」

「ふふ、そうだね。天然だな、いっつもどこかに傷を作ってる」

「どんくさいですね!」

「うん、だから目を離せなくなる」

「それは誰ですか?私にだけコソッと教えてください!」

「それはね…」

先輩の好きな人を聞ける。
そう思った時だった。

「おい、お前!」