こうして、俺はまんまと祭の口車に乗せられ、点滴台を転がしながら病院に備え付けられているコンビニの前まで来た。



このコンビニの存在は母さんから聞いていて、知っていた。



母さんが、ここで歯ブラシやら、タオルやら、お茶を入れるタンブラーやらをを買ったらしいが、俺自身が来るのは初めてだった。



俺や祭と同じように、入院患者も何人かいて、点滴台や車いすの人が結構目立った。



病院スタッフも使用するようで、白衣を着て、カップ麺やコンビニ弁当なんかを買う姿はシュールだった。健康に気を付けようとかなんとか言っている側の人間が、これでは説得力がない。



まあ、昼食を摂る暇もないくらい忙しいからだろう。