しばらくこの夕焼け空を見ながら、そういえば、何かに対してこんなに頑張ったことって、しばらくなかったなと思った。



こんなに楽しくて、清々しい気持ちは、久しぶりだった。まるで、暗くなるまで遊び回った小学生の頃を思い出させてくれるような、そんな気持ち。



いつの間に忘れてしまっていたんだろうか。俺も歳をとったってことなんだろうか。



「あーあ。こりゃ後で相当怒られるな。覚悟しないと。」



「かもねー。でも、ここの入院患者みんな同罪だよ! みんなで怒られるなら怖くないって!」



「そう言うけどさー、俺、点滴引っこ抜いた分も怒られんだぞ? はあ……。」



すると、祭は急に立ち上がって、寝転んでいる俺を見下ろした。