祭ははしゃぎながら走り回り、そのスピードを落とすこと無く、どんどん走った。



「へへーん。スカートにへんてこなサンダルのおば様たちが追いつけるわけないっしょ!」



おまけに挑発までして、もういっぱいいっぱいの俺の後ろには看護婦がぴったりとマークしていて、走るのをやめたくても、やめられない。スピードを落としたくても、落とせない。



まるで、ドリルのついたブルドーザーから追いかけられているようなものだ。



「さあ、2階に行くよ!」



そう言って、祭は階段をキャッキャッしながら駆け上がり、再びナースステーションの前を通る。



「あー、こら! 待ちなさい!」



といった感じで、看護婦が追いかけてくる。その繰り返しだった。