窓際の一番後ろ、なんとも最高の席。


窓から射し込む光が俺を容赦なく突き刺す。ジリジリと身を攻撃する太陽の光は地味に暑い。

カーテンを閉めたいと思うより、動くのが面倒という気持ちの方が勝つわけで。つまり、我慢。



季節は春から夏に移り変わろうとしている。




朝早いこの時間、教室にいるのは俺だけ。


俺はいつものように机に伏せて、この静けさを楽しむ。


……そうしようと思った矢先、ーーガラッ



ダダダダダダッーーーー


「しぃーーくーーん‼」


………。


「しぃくーーん?起きてーー‼‼」


………。 


「しぃくーーウゲッ!」


………。

えっ?何コイツ、バカっ?

目の前に倒れてるこの男は、夏島涼(なつしま りょう)。金髪に近いブラウンの髪に赤のメッシュを入れてる。容姿はまぁまぁ?バカ丸出しだが、クラスの奴等には好かれてるらしい。俺が素で話せるヤツでもある。 


「おいっ!こらぁーー」

あ、起きた。


『なに?』
 

「バカ丸出しってなんだよ!?大体俺はなぁ………って聞いてんのかっ‼」


あーー眠い。


今なら3秒で寝れそうだわ………。


うん、よし。


寝るかぁ~。


「って!寝るなぁぁぁぁぁーーー‼‼」


はぁ~うるさい。

これじゃ、寝れないじゃん。


「あれ?紫斗?それと……涼……」