……どく、しん、じゅつ?


なにそれ? 超能力の、一種……?


「…………」


あたしは何も言えなくなってしまった。

すると、


「……友達、だろ? 友達ならオレにウソ言っちゃだめだ。それに、オレは絶対みくの秘密をばらしたりしない 」


銀の瞳があたしを見つめる。

汚れのない、きれいでまっすぐなその瞳……


「…………」


目を合わせたまま、あたしは湧人が言った言葉を頭に並べてみた。


"湧人と友達"

"湧人には、ウソ、言っちゃだめ"

"湧人は秘密、ばらさない"


それらの言葉が頭の中で風のように流れてる。

やがて、それは重りをつけて……

ぴたっとあたしの心に貼りついた。


……そう。 あたしと湧人は——


「 ともだち 」


その瞬間、あたしの中のマニュアルが、一つ残らず吹き飛んだ。


「 湧人? マニュアルも、ウソなの?」


あたしは湧人に聞いてみる。


「 マニュアル?」