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「……え? 」


瞬間移動で戻ってきた場所はマンションではなく、だだっ広いどこかの敷地だった。


……どこ?


暗くてよくわからない。


……う〜ん、


あたしは少し、考えて……


近くの木の植え込みに寝そべった。


だって、もう限界だった。


とにかくすごく、眠たくて……


そのまま深い眠りに落ちた……


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「 みく!」


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「……みく! みく!」


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「 どうしたんだよ! みく!」


……ん?


……体が揺れる。


「……う、ん……」


……あれ。

目を開けると、いつかのハンカチの木のある屋敷で出会った少年が、上からあたしをのぞき込んでいた。


……えっと、


「……少年。 ……たちばな、ゆうと?」


「 どうしたの⁉︎ 何でこんなとこに倒れてるわけ⁉︎」


「……? ……どこ?」


ぐわんぐわんする頭を押さえて、あたしはぐぐっと体を起こす。


……うわ、

雨を吸った地面に寝てたから、体がなんか湿ってる。


……?

体がだるい……?