「 ひ、ひどい…!それだけで泣いたりしないからっ 」


「 はいはい〜。まぁ、一緒にいられる時間も増えたし、これからもよろしくな?」


「 もちろんっ…! 」


高校生活、最後の1年間
きっと忘れられない日になる。


あたしたちにとって、
良い1年になりますように…


心の中でそう願った。




「 綺帆、ちょっと聞いてくれるか? 」


急に改まる千紘。

今から大事な話をするんだと感じさせる。


多分、麗奈さんのことだよね…


昔のあたしなら、嫌なことがあれば逃げて解決してきた。


でも今の自分なら、どんなことでも真正面から向き合える自信があるよ。