5:30

「火災だ!〇〇番地から火が燃え上がって
いるぞ───!」

知らない男の人は火が燃え上がっている
家に向かって行った。

消防車が来るまでまだ時間がかかるようだ

「まだ!まだ……私の娘が中にいるの!」

涙を流しながら家の中に戻ろうとするの
は、きっと母親だろう。

「いゃ、いやぁー!!!愛!愛!!!」

今にも、飛び込みそうな母親を止める
夫らしき男性。

家は次第に崩れていき消防車が来た時には
もう、手遅れだった。

「あ……ぃ……」

母親は、気を失ったのだろう
夫が支えていた────