「…な、に…それ…」

意味が…全くわからなかった。

「…美沙がす…」

「スキなんて言わないで…」

嫌…他の人よりも好きじゃないから嫌。

「お世辞なんていらない…わたしは、春也の一番好きな人になりたい」

春也はもう、わたしのこと一番には見てくれない。
サラサラの髪の毛、横顔、細くてきれいな指、もうキライ…

全部キライ…

「キライ…キライだよ…もう全部…」

「…雪子が」

彼の顔はもう、無表情でもう何も考えてない表情だった。

「…雪子が…妊娠した」

…今…なんて…?今何て言ったの?

「…まだ俺の子かはわからない…でも…俺としては生んでほしいと思ってる」

「…めちゃくちゃ…だよ…そんなの…」