泣き終わった頃にはもう夜になっていた。

目の前にはいつもとすこし違う豪華な食事が並んでて、
真ん中にはショートケーキ。

「美味しそう…」

これは全部彼がつくったのだ。

「美沙は料理下手だから…」

「…うるさい!」

彼は何でも出来てかっこよくて声も頭もいい。
髪だってわたしよりすごくサラサラ。
そういう彼がスキ。

わたしはパスタを食べながら彼に聞いた。

「ねぇ?わたしのどこがスキ?」

「…どっちかって言うと嫌いだな」

ちょっとショックを受けた。
そりゃ彼みたいにきれいじゃないし、頭もよくないけど…

「好きよりも、可愛いってところが多いから」

「子供扱いしないでよっ」

いつもそう…子供としか見てない彼…

そんな彼はすこしキライ…