「俺たちの…子供の…」

「え…」

あぁ…わたし達の赤ちゃんの…

「俺女の子が欲しかったからさ…美沙と同じのにした…」

「…ありがとっ」

もういないわたし達の赤ちゃんだけど…
きっときっと天国ですくすくと育っているよね?

「ねぇ!名前…つけてあげようよ。名前がないって可哀想じゃない?」

「あぁ…俺もう決めてる…」

「ホント!?何て名前?」

「…美春…(ミハル)」

美春…美しい春と描いて美春…。
わたしの名前と彼の名前をとって美春…。

「うん…すごく…いい…名前だねっ…」

必死に涙を堪えた。
でも涙は堪えても堪えても溢れでてきた。

美春…ごめんね…

春也…ごめんね…