あれから彼はこのマンションに戻ってはこなかった。

また…女の人のところに行ってるのかもしれない…
でもわたしには関係ない。

もう…わたしは…彼女じゃない…。

またわたしは…拾いモノになった。

後悔なんてしてない、わたしが決めたことだから。
でも…何故か少し淋しい。

わがままかな?これって。

「…0時…」

もうこんな時間…

わたしはいつものように怯えながら寝る。

春也がいたら…なんて思うときもある。
でももうわたし達は…

カチャッ

戸が開く音がした。