キスしてくれる彼はスキ。でも…
スキって言ってくれない彼がキライ。

スキなのに…キライになってしまう…

ピンポーン
インターホンが突然鳴った。

「だ…どちら様ですか?」

「雪子です。春也の元妻の…」

「あ…」

カチャッ
わたしは戸を開けて「どうも」と頭を少し下げた。

「あの…寒いですよね…中にどうぞ…」

「お構いなく」

…彼みたいに冷たい人。
名前通りだ…

「あの…えっと…どうされたん「春也と別れて。」

…突然言われた。

「…嫌…です」

「あんた春也に相応しくないわ。」