「…春也はさ…なんでそんなにしゃべらないの?」

「…しゃべる事ないから」

それはそうだけど…

「わたしね…春也の声…好き…。すごい綺麗な声してる…」

「…声だけ?」

「ううん…。顔も、横顔も、甘い声も、性格も、
 冷たいところも、優しいところも全部好き!」

スキ…

「…ふ~ん」

冷たい彼もスキ。

「好きだよ?」

「…知ってる」

と言ってわたし達はキスをした。

「お疲れ様でしたぁ」

観覧車の管理人さんが言った。