「美沙!!美沙!?」

わたしはあまりにも
耳が痛いので気を失ってしまった。

手が…すごく温かくて…
ぎゅって…握られてる…

「美沙…」

彼の口が開く…
でもその声はわたしには聞こえない

彼が紙に何かを書いてわたしに見せた。
でもその字はすごく汚い。

『大丈夫?』

わたしもその文字の横に字を書き込む。

『大丈夫 ごめんなさい』

彼は首を横に振ると私のほっぺを触った。

「は…る…や…もし…かし…て…」

わたしは精一杯声を出した。
彼はうなずく。