少し抵抗があった。何年も外に出てなくて…外が怖い…

「怖い…怖い…」

「…」

「ぎゃ!?」

彼はわたしを抱えてドアを開けた。すごく風が冷たい…

「やめて…怖い…怖い…」

「美沙…後ろ見ろ…」

「えっ…」

っと後ろを見た。すると…

「雪…?」

「あぁ…」

雪のように冷たい彼が…雪のように綺麗な心を持っていた。

「…ひっくっ」

わたしは彼の優しさに思わず泣いてしまった。
こんなにも優しい彼…なのに…なのに…違う女の人と…

「もう行かないで!!どこにもっ行かないで…」