「春也~…行かないで~!!」

春也のズボンを思いっきり引っ張っていた。

「おい…仕事だから俺…」

彼はあきれた顔でわたしを見下ろした。
わたしは手を離さない。

「ここにいて~!!」

「お前ホントに熱あんのか…ってかお前握力強えー…」

彼は精一杯足をあげた。
手からズボンが消えた。

「ベッドいけ。なるべく早く帰るから。じゃあな」

彼は行ってしまった。