「…俺さ、もうすぐ…目が…両方見えなくなるんだ…」

「え…」

「だからさ…見えなくなる前に美沙を覚えて置きたいんだ。
 美沙の顔を、見ておきたいんだ…だから仕事だってこっから行くし、
 目が見えなくなったら、俺は何も出来ないから、
 それまでに金ためて…楽に暮らしたいんだ…」

「春也…」

こんなに…考えてくれてたなんて…
わたし…悪いこと…言っちゃった…

「ごめんね…春也…いっしょに住も?ずっと…いっしょ…」

「ありがとう…」

こうしてわたし達の生活が再スタートした。