気付いたら辺りは紙の山でわたしを囲んでいた。

「気が済んだかしら…さっちゃん…」

「…はい」

その紙の山は風によって流されて行った。

紙吹雪がなんだか雪のように見えて彼が恋しくなった。

「おばさん…ありがと…」

「はいよ…」

田舎の夜空は都会の夜空よりも冷たくなくて穏やかだった。

さぁ…これからわたしの人生は変わっていく。

再スタートだ