「来都?」


「んあ?」

覗き込むように、俺を見ている恭雅。

思い出して考えていた俺は自分の世界にはいりこんでいた。

「聞いてた?」

「ごめん!聞いてない」

頭を下げて謝ると、許してくれた。

だけど、もう聞いてない話はしてくれなかった。


"俺が死ぬ時は、璃音を守る時だ"

ごめんな、聞いてなくて。

"俺は、お前らが好きだ。"

ごめんな。