浅はかに、使い古された励ましの言葉を吐かないで欲しい。

 今までも、これからもこの空間にはただ日常が流れ続ける。

 それを壊すようなナニカがあっては困るんだ。

 救いだとかそんなものは、結果がなくてはなにもかもが無意味だと早く気づいて。

 無価値な正義感で、正しさを語ることなどしなくていい。

 正しさなんてここには必要なんだ。

 誰かをせめることも、自分を責めることで許してくれ。

 他人を物理的に傷つけないその代償は心での自虐。

 誰のせいにもしない、それを口にしない。

 暗黙の了解だろう、前提にあるだろう。

 それを察せないならここにくるべきじゃない。

 僕も麻奈も敢えて言葉にしない。

 その意味を知れ。

 考えることを止めたわけじゃない。言葉にすることの無意味さを知っているだけだ。