………え?

「何回された?」

「っ……そんなの、数えてないし」

「数えられないくらいしたんだ?」

「やめてよ、もう、思い出したくないから」

 ムカつかれても、しちゃったもんはしちゃったし。って、なんで逢阪が怒るのよ。

 モヤモヤをこのゲームに全てぶつけてやろう。

 そう思った、瞬間。

 頭をガシっと掴まれる。というか、テレビに向けた顔を逢阪の方へと向けられる。

 そして___


「んっ………」


 驚いて、コントローラーを落としてしまう。

 なぜなら、今、逢阪はまさに私に、キスをしたから。


 身体が熱くなるのがわかる。

 佐伯さんにされた時と、全然ちがう。

 とろけるような甘いキス、という表現をどこかで目にしたことがある。

 それってまさに、今の状況だと思う。


 それから何分間キスしたかなんてもう、わからない。

 そのくらい夢中になった。

 相手とどういう関係かなんて、もう、そんなことは考えられない。