………わからない。

 もしも時間を戻せたら、なんてバカげたことを考えてしまうくらい、今どうしていいかわからない。

 今朝の騒ぎ、世間に出回ってしまったらどうしよう。

 普段もらうと嬉しくなるTwitterの通知ですら、拒否反応が出ていた。よくない知らせがきている気がしたから。



 それから、どのくらい時間がたっただろう。気がつけば外は若干薄暗くなってきていた。

 スマホに着信が入るが、誰からのものか確認することもなく、ただ鳴り止むのを待つ。すると、着信は5コールほどで切れた。

 が、また着信が入る。手探りでベッドの上のスマホを探し探し当てると画面をよく確認せずに電話に出る。

「……はい」

『ちょっと顔かせ、黒猫』

「…………!」

 逢阪だ。

『今家か?』

「………そうです」

『迎えに行く』