素直に嬉しい。
本当はそんな風に思ってくれてたんだ。
私ばっかりやきもきしてるんだと思ってた。
「具合はいかがですか??」
顕奘さんがベッドに腰かけると、ノックして、七海くんと一緒に七海先生が、お見舞いに入ってきた。
「榛葉さん、遵と一緒にもう帰っていいわよ、ここは私が見ておくから」
「あなたが帰ってくれませんか、先生」
ついに顕奘さんが口を開いた。
「仰ってる意味がわかりませんが??」
きょとんとする七海先生。
「すいません、こいつには10年前から唾付けちまってるんで、責任取らなきゃいけないんです」
「そんな責任、放棄すればいいじゃないですか。私がいます!!」
食い下がる。
「あなたじゃダメなんですよ。俺にはこいつしかいないんです」
「……っ!!そんなの嫌です!!私が顕奘さんと」
ため息をつき、頭をわしわしと掻く。
「じゃあ、どうすれば分かって頂けるんですか??」