「大体、昨日のは何てザマだ、やる気ねえんなら辞めたっていいんだぜ??遊び半分にしてるんなら他の部員が迷惑なんだよ!!」
ずきん、と胸が痛む。
遊び半分!?冗談じゃないわよ!!
私が剣道始めたのだって、顕奘さんに近付きたかったからじゃない!!
昨日だって顕奘さんの前じゃなかったら余裕で勝ってたわよ!!
そんなことを思ってしまった自分が嫌になって、唇を噛んだ。
だったら素直に謝って、甘えられたら楽なのに。
「そんなに邪魔なら、辞めるわよ!!」
ついに言ってはいけない言葉が出てしまった。自分の言葉がコントロール出来なくなっていた。
「上等だよ、二度と道場の敷居、跨ぐんじゃねえぞ」
「頼まれたって、いかないわ!!」
売り言葉に買い言葉で、どんどん取り返しのつかない言葉が出てきてしまう。
溢れてくる涙を見られまいと、うつ向いて自分の家に入った。
「勝手にしろ!!俺はもう知らん、ガキの我が儘には付き合いきれねえよ!!」
顕奘さんのバカ、私のバカ…!!