「いてて……何で見つかっちまったんだよ、バカ!!もう少しだったのに」


意識を取り戻した聖ちゃんが、起き上がりながら言った。


その言葉に、私の方が倒れそうになった。


――聖ちゃんにまで裏切られるなんて……。


「まだ言ってんのか!!てめえ!!」


顕奘さんが凄むと、


「ちくしょう!!覚えてろよ!!」


そこにいる男の子は、私の知らないヤンチャそうな少年たちだった。聖ちゃんも含めて。


捨て台詞を残して、ふらつきながら逃げていった。


「――人間なんてな、会わないうちに変わっちまうもんだ」


「……説得力ありすぎだよ」


「うるせえよ」


投げ捨てるように乱暴に言った言葉だけれど、妙に優しく響いた。