なんで隣の住人の再会をうちで祝うのか、意味がわからない。
酔いが回ってきたのか、顕奘さんが絡んでくる。
「お前も飲めよ、おっと、まだ飲めねえのか、ガキだもんな」
酒臭い息を吐きかけられて、ムッとした私は、
「の、飲めるわよ!!ガキじゃないもん!!」
「ふうん?じゃあ」
あっ!!となる。
わざわざ私の、烏龍茶の入ったグラスを空けると、苦そうなビールを注いだ。
この野郎!!何すんのよ!?
いかにも苦そうな、不味そうなビールを目の前に、私はたじろいだ。
大人って、何でこんなもの美味しそうに飲めるのよ!?
「飲めるんだよな??飲めよ一気に。遠慮するな」
私の肩に手を回してニヤニヤする。顔が近い。さっきの感覚が蘇る。大人の男の人だ。
こんな状況でもドキドキする自分が悔しい!!
ヤケになった。グラスを手に持つと、気づいたお母さんが止めに来る間もなく、口に入る。
たぶん、一口くらいしか飲んでない。けれど、ふわっとなって、意識が飛んだ。