「だってぇ~。びっくりしたんだもん......」
ほんとにびっくりした
あたしは健人と一緒にいたいからもちろん一緒に帰りたい
だけど健人にとっては迷惑だから
そんなこと絶対に言えないよ
それに健人とあたしの家は逆方向
ほんとに迷惑になるから.......
「それもそうだよね。好きな人と一緒に帰るんだもんねぇ~」
とにやにやしながら言ってくる
碧......怖い
碧と話をしてあたしは顔を真っ赤にしながら
目ではしっかりとグラウンドで野球をしている
健人のことを追いかけていた
あたしは無意識のうちにぼそっと
「かっこぃいなぁ.......」
なんて碧の前でつぶやいちゃった!
「鈴~聞いちゃった。野球部終わったら健人のとこ行こうよ」
あたしは無言で頷いた
7時半になりあたりもすっかり暗くなった頃
グラウンドから『ありがとうございました!!』
と野球部全員の声が重なって部活の終わりを告げる挨拶が聞こえてきた