「お待たせしました!!」
「…何その持ち方。」
「インド人みたい〜」
そうなのです。
普通に持ってたらダンボール大き過ぎて指が痛くなりまして。
持ち方研究してたら、頭に乗せていくのが一番楽だと気付きました。
頭にダンボール、重なってます。
「これ楽なの。やってみる?」
「やらねーわ。」
恵さんの厳しいツッコミを受けて、
作業に戻ります。
「ねぇここ何色〜?」
「ガムテープ取って〜」
「看板出来たよ!」
教室に飛び交うみんなの声。
文化祭って感じっすね!!
「ねぇ、なんで遅かったの?」
う、さすが恵さん。鋭い。
「なんか広斗先輩の知り合いが来てて案内した。」
「女?」
「えー!よくわかったね!
あの〜、この間恵が可愛いって言ってた女子校の制服着てたよ!」
「私立のお嬢様学校だよそれ!
うわ〜なにそれヤバイじゃん。」
「なにが?」
「あんたのライバルにしちゃ、レベルが高すぎる。」
「…ライバル?」
「恋のライバルだよ!略奪されないように気をつけなー?」
略奪…
それはマズイ。