「死ぬのは怖くないんです。鏡の世界へ戻る近道なのだから。私が怖いのはアサが消えてしまうこと…2度と鏡を通してあの子に会えない孤独感…」


伊織はヨルの背中にゆっくりと手を伸ばして撫でた。


「大丈夫よ。きっとアサさんは消えたりなんかしないわ。入れ替わるだけよ。」


「アサ…消えてしまわないで…」


ヨルは涙を流した。


ああこの子はもうすぐ死んでしまうのか…