「食べないなんて失格ですよ?」


ミリアは笑ってカイリと一緒に奥に入っていった。


「…圭織ちゃん。これ、私食べたことあるょぉ」



「私も…」

どうやら私達は共通点があるらしい。


「私もよ。失礼していいかしら?」


桜がケーキを持ってやってきた。


「ええ、どうぞ」


瑞子さんは隣の椅子を引いた。


「ありがとうございます」


ゆっくりと座ってケーキをつつきながら桜は言った。


「多分、ここにいる人達全員が食べているはずよ」


「こんなのメニューには無かったはずなんだけど…」


確かにMIRIAのホームページや特集された雑誌にはこんなケーキ一つも無かった。